蕁麻疹はよくある病気ですが、その症状は原因や刺激がない場合に現れることが多く、不明な点が多い病気でもあります。蕁麻疹自体もさまざまで、適切な治療も難しく、一筋縄ではいきません。しかし、漢方薬での治療は効果的だとされています。ここでは、蕁麻疹の発生原因や予防方法を解説しつつ、漢方の観点からのアプローチも合わせて紹介していきます。
漢方の千幸堂薬局では『蕁麻疹の漢方相談』にメールやLINEで対応しているのでお問い合わせください。
蕁麻疹について千幸堂の3つのアプローチ
蕁麻疹は皮膚や粘膜に現れる症状です。東洋医学的には皮膚なので大腸や肺の経絡と関係しています。
病院の治療では抗アレルギー剤を飲んで症状を抑えていきます。
しかし、それは一時しのぎになってしまいます。この症状があらわれている本当の理由は、気、血、水のバランスが崩れているからなので体質別に漢方でアプローチします。
また、蕁麻疹を出にくくする栄養素も考慮し、食事バランスからもアプローチします。
- 大腸や肺の経絡を整える作用のある漢方を
- ストレスで蕁麻疹が出る場合は気の巡りをよくする漢方を
- 血虚のための蕁麻疹には造血作用のある漢方を
- 痰湿で蕁麻疹が出る場合は水の巡り、排せつをよくする漢方を
- アレルギー症状を出す体内ホルモンを正常に作り出すように崩れた栄養バランスを整える
これらを中心に体質改善を行い、辛い時期を乗り切って頂きたいと思っております。
免疫力調整!蕁麻疹対策として漢方が有効な理由
蕁麻疹の治療では抗ヒスタミン薬や抗アレルギー剤でを用いられるのが通常です。しかしながら、抗ヒスタミン薬を使用しても、症状は抑えるけれど、服用を辞めたらまた、蕁麻疹がでてしまうなど、あまり効果がなく慢性的に蕁麻疹が続くようなら漢方も用いた治療が有効となります。免疫力が低下して起こる慢性蕁麻疹には、「気」「血」「衛気」の不足や低下などのタイプがあり、漢方の補気法や補血法、補衛気法が活躍することでしょう。疲れたら蕁麻疹が出る場合はこのタイプです。
ステロイド剤のような強力な炎症止めを服用することでも症状は治まる場合もありますが、ステロイド剤は副作用が強く、使い続けると慣れてしまいます。副作用によってかえって悪化しまうこともあるでしょう。強い薬を頼る前に漢方を利用し免疫力のバランスを整えておくと蕁麻疹対策に有効です。漢方は選ぶ生薬によって身体を温める効果があるため、西洋医学では難しいとされる寒冷蕁麻疹症状は改善しやすい疾患とされています。
突然発生することが多い!蕁麻疹の特徴
蕁麻疹とは、皮膚の毛細血管から水分が漏れ、それが溜まってしまうことで浮腫み、かゆみをもつ膨疹が発生するアレルギー疾患のことです。蕁麻疹には発症しても比較的短い期間で消えるものを「急性蕁麻疹」と呼び、一カ月以上持続するものを「慢性蕁麻疹」とします。蕁麻疹の原因にはいろいろあるのですが、約7割を占めるのは、原因のわからない特発性蕁麻疹です。
特発性蕁麻疹は、思い当たる理由や特別な刺激がなく突然現れることが特徴となっています。形や大きさは異なり、毎日のように症状が現れ、短い時間で消えたりします。このタイプの蕁麻疹は明け方にかけてや、夕方から夜に酷く症状が現れることが多く、心身の乱れやストレス、ウィルス感染などがあると悪化します。原因もなく突然現れるので、病院や薬局にかかるタイミングを逃してしまい、その症状を伝えることが難しいです。
食べ物やストレスとの関係が深い?蕁麻疹が発生する原因
蕁麻疹が現れた場合、原因が断定できないことが多くあります。蕁麻疹の7割は原因不明です。しかし、発生する原因の可能性として、食事や精神面、外的要因などいくつかの要因があげられます。この段落では蕁麻疹が起こる可能性として高いものを解説していきましょう。
食べ物
蕁麻疹が発生する要因としてよく疑われるのが食べ物です。牛乳やチーズなどの乳製品、穀類、青魚などの魚介類、エビやカニなどの甲殻類などの食べ物は蕁麻疹を発症する可能性があるとされています。他にも食品添加物や豚肉などの肉類、卵などがあげられ、特に5大アレルギー成分として有名な小麦、そば、落花生、乳製品、卵は蕁麻疹の原因になる食べ物として有力でしょう。
乳製品、肉、魚、卵などに含まれる動物性たんぱく質や油は排出されづらく、体内に溜まりやすい食品です。身体が疲れていたり、調子が優れないときは消化にエネルギーを多く使ってしまうことで疲れてしまい、アレルギー反応を起こしてしまう場合があります。
ストレス
ストレスも蕁麻疹が発症する原因に密接な関わりがあるとされます。ストレスがかかると、ヒスタミンという物質が遊離しやすくなり、それも蕁麻疹が起こるとされるの原因です。ストレスは、さまざまな病気の発症要因として考えられる原因とされますが、皮膚疾患なども大きくストレスが関係してしまう場合があります。身体は本来毒素を外に排出し、健康な状態を保とうとするものですが、その機能が働かなくなる理由の一つがストレスでしょう。
原因不明な蕁麻疹が多いのは、ストレスを溜め込みやすい現代社会の表れかもしれません。精神面での崩れが内部にも支障をきたし、蕁麻疹として起こることも多いでしょう。人間関係がうまくいかないときや仕事での精神的不安を抱えているときになどに頻繁に蕁麻疹が現れる場合、原因はストレスの場合があります。
寒暖差
蕁麻疹が起こる可能性として寒暖差が原因となることがあります。蕁麻疹のなかには、基本的に身体が温まると悪化する「温熱蕁麻疹」と冷たいものを摂取したり、寒さに当たると起こる「寒冷蕁麻疹」があります。温熱蕁麻疹は、赤みやかゆみが強い場合が多く、膨疹が広くあり、漢方の相談でも一番多い症状です。運動後やお風呂後の体が温かくなった時などに酷くなるりやすい蕁麻疹でもあります。温度の高い梅雨から夏にかけ増える症状です。
寒冷蕁麻疹は、赤みや膨らみは少ないものが多く、鳥肌のような蕁麻疹がでます。スキー場など寒い場所や、秋から冬にかけての温度の低くなる時期に増え始める蕁麻疹です。漢方の観点から風と熱の邪気により発症する風熱型と風と寒さの邪気により生じる風寒型に分けて考えられます。
心と身体は繋がっている?蕁麻疹の予防方法
それでは、蕁麻疹はどのように予防すべきなのでしょうか。蕁麻疹が出にくい体をつくっていくことが重要です。病気の原因は「邪」なので、身体に邪を溜め込み続けないようにしていくことが予防につながります。
自分なりのストレス解消法をみつけ、試しましょう。一つだけではなく、複数個、解消できる方法を持っておくことをおすすめします。そして、ストレスに気づくことも大切です。疲れやストレスを感じ取ってあげ、自分を労わってあげましょう。
食事の改善も予防になります。刺激の強い食事は蕁麻疹を助長してしまう可能性があるので、摂取したいときは量を控えるなど工夫しましょう。動物性のたんぱく質や油はなるべく少なくて済むようにし、蕁麻疹の原因となりそうな食事から離れる様にします。
ただし、食品アレルギーの種類が多い場合は、それを避けるようにするとかえって栄養バランスが崩れることがあります。最近では、蕁麻疹が出ない、自分が耐えれる量を少しずつ食べつづける療法も推奨されてますので、まずは血液検査の結果を見て、アナフィラキシー症状をおこさないように、食事量を気を付けていくことが大切です。
また、睡眠不足の解消は心身を整えるうえで欠かせないものです。不規則な生活は見直し、十分な睡眠を取ることで蓄積された疲れの解消につながります。
気づかないうちに慢性疲労になっている場合もあるので、自律神経や免疫力回復のためにも睡眠と生活習慣を改善し予防につなげると良いでしょう。それだけではなく、蕁麻疹が起きたときはきちんと状況を把握しておきます。メモを取るなどするのも適切です。アクセサリーや特定の衣服を身に付けたときにでるならば、着用しないようするなどして蕁麻疹を予防します。
症状によって使い分けしよう!蕁麻疹に有効な漢方薬と栄養素
蕁麻疹の治療に漢方を利用する際には性別、体格、体質、体調、精神状態などを考慮して個人にあった漢方を使用するべきです。自身の蕁麻疹の症状に合わせたものを選ぶようにします。
熱があり、浮腫みがある蕁麻疹には「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」を用いることが多いです。それに加え、便秘気味なら「茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)」を、喉の乾きには「茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)」などそれぞれの体調に合わせて利用できます。
「十味敗毒湯(じゅうみはいどうくとう)」という漢方薬は、10種類以上の生薬が配合されており、相互作用により解毒を促してくれ、急性蕁麻疹、慢性蕁麻疹のどちらにも使用が可能です。蕁麻疹治療に使いやすい生薬となっています。繰り返す蕁麻疹に有効なのが「大柴胡湯(だいさいことう)」です。精神的ストレスや酒などの飲食によって引き起る蕁麻疹に効果があります。
栄養素としては炎症反応を起こすホルモンの材料となる脂をω3系を増やすように。また、ヒスタミンの分解に用いるビタミンC。そして、IgAを腸内で増やしていける酵素を利用したり、粘膜を強化するベータカロテンを豊富に含むバイオリンクをお勧めしていきます。消化酵素を作り出すたんぱく質の量も大切になってきます。ご本人様の食事内容や血液検査などから管理栄養士が食事指導をしていきます。
漢方についての理解を深め、心身ともに健康な状態を目指してみましょう。
蕁麻疹の症状は西洋医学でも改善することは多いですが、症状によっては漢方からのアプローチが有効的な場合もあります。豊富な種類の漢方薬を個人に合わせた処方をすることで、蕁麻疹改善の最短距離になることもあるでしょう。自分で適切な漢方を選ぶのは難しくありますが、千幸堂にご相談いただけた場合、丁寧な問診ののち、体質に合った漢方をお選びします。ご相談ください。
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