生理痛よりも排卵の時の痛みのほうが私は長く続いてます。病院へ行ったところ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といわれ、どうしても我慢ができない場合はピルを飲むように言われました。痛み止めを飲むのも胃が痛くなるし、薬は嫌なので、漢方で何とかなりませんか?(39歳女性)
漢方の千幸堂薬局では『排卵痛の漢方相談』にメールやLINEで対応しているのでお問い合わせください。
排卵時に痛みがあることは生理痛と同様、ホルモンバランスが崩れていることにより起こります。原因は
- 排卵時、卵胞が破裂する際に痛みが生じている。
- 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などで卵巣自体が腫れていたり、それにより排卵しづらくなっている。
- 卵巣の腫れや子宮内膜症、子宮腺筋症などによる卵巣と他臓器との癒着により、排卵しづらくなっている
- 排卵した際に卵巣に傷がついている。
などがあります。治療法も鎮痛剤で痛みを抑えるくらいになっている事が多いようです。
しかし、東洋医学的にみると排卵痛の原因がいくつがあります。それを治療していくことで排卵痛がなくなることも多いのです。
東洋医学で体全体のバランスを取り、自然に排卵できるようになることが大切だと考えます。
排卵痛とは
「排卵痛」は病名ではなく、排卵期の前後に下腹部や腰などに痛みが出る・出血することがある、などの症状ですが、その痛みの内容や程度、原因も人によって様々です。
しかし、実はこの排卵痛も、生理痛同様、本来は「無い」のが正常な健康な身体の状態です。
一部の方は、痛み止めが必要なくらいに痛むと言う方もいらっしゃいますが、そう言った場合は子宮腺筋症や卵巣の腫れなどの病因があるかもしれません。あまりにも痛む方は一度病院で検査することをお勧めすることがあります。
排卵痛セルフチェック
排卵痛の状況をセルフチェックしてみてください。チェックが多い方は要注意です。
- 排卵日が近づくと下腹がチクチクと痛む。
- おへそから下腹部全体に思い痛みがある。
- 下腹部(卵巣部分)の左右のどちらかが痛む。
- 排卵日が近づくと頭痛やめまいがある。
- 吐き気がしたり、食欲が無くなる。
- 気分が滅入ったり、落ち込んだりする・・。
- 腰が痛い。腰が重くなる。
- 眠気があってだるい・・。
- 排卵日前後に体重が増えたりすることがある。
- 生理から2週間経つと排卵・・って思っただけで憂うつになる。
排卵痛いつもより痛いとき
耐え難い痛みが断続的に続いたり、毎月のように激しい排卵痛がある場合は、原因が排卵痛ではないこともあるので、病院で診察してもらいましょう。
いつもより少し痛いときには漢方を併用すると楽になることもあります。しかし、その場しのぎではなく、排卵痛の時期だけを改善するのではなく生理周期全体を整えることが大切です。
排卵痛どんな痛みだと心配ですか?
排卵痛は、排卵時期に何時間か感じる人が多いです。それに反して、何日も続いたり、痛み止めを飲んでも止まらない、毎月ひどい痛みが続くとき、また、漢方を服用していてもなかなか痛みが引かない場合などは病院で検査をしたほうが良いでしょう。
排卵痛何日続くのかと思うと憂鬱になります
通常排卵日を中心に24時間以内には終わるといわれています。それ以上に続く場合は、子宮内膜症他ホルモンバランスが乱れている可能性があります。それを整えると楽になりますよ。
排卵痛なぜ起こるのでしょうか?
卵巣から排卵するときに卵胞が大きくなり卵巣の皮を突き破って卵子が飛び出します。この時に痛みが起こります。しかし、強く感じる人は6~7%です。排卵痛は通常ないものです。西洋医学的には、原因が卵巣から飛び出すときに起こると考えられていますが、私は、正常な排卵が起こっていれば痛みは少ないと思います。正常な排卵ができるように体調を整えていきましょう。
排卵痛どこが痛いと特に心配でしょうか?
通常は卵巣のあたりが痛みます。毎月、右左と排卵する卵巣が交互になることが多いです。しかし、どちらかの卵巣に病巣があり、片方からしか排卵しない人は毎月右だけ、あるいは左だけと痛みを感じることがあります。そういったときにも何らかの病気があるかもしれないので調べてみましょう。
排卵痛に注意したい人
東洋医学では、冷え性でストレスが多い人が排卵痛になりやすいといわれています。
- 卵子の栄養が不足している、元気がない、血液量が少ない状態『気血両虚(きけつりょうきょ)』
- ストレスが多く、血液循環が悪くなっている状態『気滞瘀血(きたいおけつ)』
- 年齢や腎の働きの弱りによる卵巣機能低下状態『腎虚(じんきょ)』
排卵痛の痛みを和らげる方法はあるのでしょうか
東洋医学ではそれぞれの身体の体質から排卵痛の原因を考え、アプローチしていき、身体全体が健康になり、そのことにより正常な排卵を導き、痛みのない排卵ができるようにしていきます。
排卵痛和らげる
40歳女性、毎月の排卵痛が止まらなくて痛み止めを飲んでしのいでおられました。また、ひどいときには排卵から生理までずっとおなかの張りもチクチクした感じも続くので、相談にこられました。事務職でストレスも多い状態、また、眠りも浅い状態でしたので、血虚と気滞があると判断し、漢方療法を始めました。
始めるとすぐに、イライラする気持ちが少なくなり、痛みも減ってきたのですが、どうしても排卵日だけは痛みが取れないので、いつもの漢方に田七人参を併用するようにしたところ、痛み止めを飲まずに済むようになりました。
手足も温まってきたのですっと眠れるようになり、疲れも取れて調子が良いとのこと。半年くらいで漢方を休止しても排卵痛が出なくなりました。しかし、時々痛みを感じるときには、鎮痛薬よりも田七人参を飲むようにしているとのこと。またストレスがたまった時には、ストレス緩和の漢方を飲んで調整されています。自分で調整するほうが身体によいと感じているからだそうです。
このように、卵子を成長させる力も栄養もないときには、西洋薬だけのアプローチではうまくいかないことがあります。ぜひ、根本的に解決して、元気な卵子を排卵させる身体づくりをしてきましょう。
千幸堂はご自分の身体をご本人がコントロールできるようになることを目指しています。
まとめ
排卵痛は卵巣からの排卵する時に正常に排卵しないことから起こる症状す。
正常な排卵とは、月経がはじまった時から卵巣の中で原子卵胞から元気な卵子が選ばれて大きくなっていきます。この卵胞が20ミリ近くになり、生理14日目に卵子が飛び出していきます。その後卵胞が黄体になり、高温期を保っていきます。この過程が正常に進むには、90日前からの原子卵胞を育てるところから始まっています。排卵時の時間のみ痛みなく過ごすことだけを考えていたのでは根本解決にはなりません。
痛み止めだけで止めるのは、身体を大切にしているとは言えません。身体が出している排卵痛というサインをきちんと受け取りもう一度、自分の生活習慣や食習慣を見直していきませんか?
あなたに合った適切な漢方と養生法をアドバイスいたします。そうすることで、婦人科の病気予防ができるこのはもちろんのこと、身体の健康が保てます。
また、今までの経験では、ストレスが一番の排卵痛を引き起こしている原因となっています。漢方で気の巡りを良くして、イライラやストレスによるダメージを軽減させることもできます。
大切な女性ホルモンバランスを整えて、そのホルモンを十分に身体に生かして健康な若々しい体を保っていきましょう。
さらに、栄養面では、体力や血液の量が不足している場合が多いので、血液状態を改善することが健康な卵巣を保つために大切です。たんぱく質、ビタミンなどの補給が大切になります。漢方とともにできるだけ体に負担のない栄養療法を併用して、治療していきましょう。
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