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秋の味覚”栗”について

秋は9月から11月の3ヶ月間ととても短いものですが、この短期間に野山は、木の実・山草の実・きのこなどのさまざまな食材に恵まれます。まさに”実りの季節”・”食欲の秋”です。

夏は気温が高く体温を維持することは簡単ですが、秋になると気温が下がり、体温を維持するためにより多くのエネルギーが必要になります。そのため、秋には食欲が湧いてきます。小豆などの豆類にはタンパク質が、さつま芋などの穀類はでんぷん質が豊富に含まれています。

これらの食材を秋にしっかり食べて、身体にエネルギーを蓄え、寒い冬に備えなさいと自然の恵みは教えてくれているのです。

今回は古来より生薬のひとつとしても用いられてきました栗についてです

クリの生薬名は「栗子」(リッシ)と言い、1500年ほど前に著された医学書「名医別録」にも記載されています。その中でクリは「主に気を益し、胃腸を厚くし、腎気(精気)を補い、飢えに耐える体力をつける」とあります。

つまり

  • 胃腸を元気にして気力を増やす力がある。
  • 腎の働きを補うため、水分代謝を改善、ホルモンバラスを整えたり、老化による足腰の弱りによい。
  • 身体を温めてくれる温性の食べ物であるため血の巡りを良くして冷えの改善にも効果的

栄養学的には食物繊維やビタミンB1など栄養価が高く低脂肪のヘルシーナッツです。秋の味覚の栗を味わって養生してください。

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