漢方で妊活:よく聞かれるご質問の一部を紹介します

目次

「不妊治療」と「漢方の併用」について教えてください

採卵しても未成熟卵や、受精できない卵、空砲であったりすることがあります。病院では原因はわからない、といわれますが、母体の健康状態を良くしていき、卵巣への血流を良くしながら、栄養バランス(鉄分やビタミンD、亜鉛など)を整えていくと、良い卵が採れるようになります。

AMHの値が低い方は、卵の採れる個数が少ないので、より質の良い卵が取れるように体質改善していく必要があります。特に、漢方で卵子の周りにある顆粒膜細胞の数を増やしたり、活性化することがポイントです。卵子の質が良くないと、着床しても流産する可能性が高くなります。

着床しにくい方や着床しても流産してしまう方は、子宮内膜の血流が悪く、柔らかさが不足しているので、着床しにくく卵子が滑ってしまいます。また子宮内膜症がある方は、癒着の問題やサイトカインの問題があり、筋層内の内膜症である腺筋症による反復出血からの子宮筋の硬化があるので、着床しにくくなります。

子宮癒着は卵子が着床する場所が無いので着床しにくくなり、子宮ポリープがある場合も、精子が自由に動けないので着床しにくくなります。子宮の筋腫、内膜症、腺筋症、子宮腔癒着、子宮内膜のポリープをお持ちの方は、漢方で着床力を上げるように、子宮を健康で良い状態にすることをお勧めします。

卵管の状態が悪い方は、体外受精の対象になると思いますが、問題は卵管だけでなく、卵管が詰まりやすいような状態にあったということです。それは、子宮にも多くの影響があります。

子宮内膜の感染症を若い頃に起こしていたか、ケーキやお菓子、脂物が好きな方などは卵管が詰まりやすくなっています。

漢方で血液の状態を健康にしていくことも、今後の妊娠状態を健全なものにするためには必要です。

不妊漢方相談について、年齢層や漢方の利点など教えてください

来店される年齢層は?

20代〜40代の方まで、幅広い年齢層の方が来店されます。不妊でお悩みの方から生理不順、月経痛、子宮筋腫、子宮内膜症など婦人科疾患を抱えた方まで、たくさんのご相談をいただいております。

漢方薬治療で女性らしい体作りを応援、体質を整えながら自然な妊娠を支援しています。また全員が女性スタッフなので、つらい思いや症状に寄り添うことができ、リラックスしてお話いただけます。

漢方相談はどのように進みますか?

STEP
チェックシートの記入
STEP
アドバイザーによるカウンセリング

個々の体質に合った漢方を選ぶために、まず、じっくりカウンセリングすることから始めます。カウンセリングの中の会話で、顔色、体型、声の大きさなど、わかることがたくさんあります。千幸堂では、この「聴く」事によって、なぜ、このような症状が出たのか原因を一緒に探していきます。あなたの不安をお気軽にご相談ください。

はじめての方は30分〜60分かけて、じっくりとお話をうかがいます。2回目以降は15〜30分程度が目安です。

STEP
あなたの体質にあった漢方を選定します
STEP
服用方法・服薬説明

漢方薬はどのように役立ちますか?

妊娠できない、流産しやすい、人工受精が成功しないというのは、母体に生命を育む力がない可能性も。やせた土地に種を蒔いても根付かないように、土台となる母体が不十分では卵子や胎児の発育は望めません。そこで、まずは体質にあった漢方と必須栄養素を、体質や食生活などに合わせて補いながら、着床しやすい身体をつくる事が大切です。

漢方でホルモンバランスを整えて卵巣の働きを高め、必要栄養素でしっかりとした細胞を作り、赤ちゃんが安心して着床できる元気な母体にしましょう。

漢方薬は妊娠や赤ちゃんに影響がありますか?

不妊漢方相談で使用する漢方薬は、子宮の中で赤ちゃんがしっかりと育つ安胎薬で成り立っています。妊娠中も安心してお飲みいただけます。

不妊治療で通院中なので漢方薬の併用はできますか?

病院で治療できることと、漢方で体を整えることの二つを一緒に実行することが大切と考えています。妊娠率の高い生殖医療の病院でも、東洋医学と最新医療技術を併用することを推奨しています。

良い母体と良い卵子や精子を準備するために、お身体を整えることができます。

40代の妊活について、大切なことは何でしょうか?

40代では、自分に残された卵子をいかに健康に保つかが鍵

最近は高齢出産が珍しくなくなってきていますが、40代になると妊娠力が一気に下がってしまうのをご存知でしょうか。自然妊娠率をみてみると、もっとも妊娠しやすいといわれる排卵日前後に性交渉を持った場合、40代の女性が妊娠する確率は1周期あたり、わずか5%以下なのです。

ちなみに20代では25〜30%、30代前半では25〜30%、30代後半では10〜18%ほどです。しかも、たとえその5%に入って妊娠できたとしても、10人中、4〜5人が流産してしまうといわれています。

また、体外受精においても40代になると妊娠率は低くなり、日本産婦人科学会の統計によると、40歳で20%弱、45歳以上で限りなく0%に近くなります。

40代では、自分に残された卵子をいかに健康に保つかが鍵となります。そのためには、サプリメントで必要な栄養素を補うことも効果的です。

卵子の老化対策に注目されているミトコンドリア

卵子の老化対策に注目されているのが、ミトコンドリアです。ミトコンドリアは私たちの細胞内にある小器官のひとつで、細胞内で活動に必要なエネルギーを産生しています。ミトコンドリアは1つの細胞に約3 0 0〜400個存在し、細胞の約40%を占めるといわれていますが、卵細胞にはなんと10万個も存在するそうです。

言い換えれば、卵細胞のほとんどがミトコンドリアというわけです。しかし年齢を重ねると、ミトコンドリアの数や働きが低下し、正常な細胞分裂に必要とされるエネルギーを作れなくなってしまいます。これが卵子老化の原因です。つまり、ミトコンドリアの働きを活発にできれば、卵子も元気になるのです。

高齢出産すると若返る?

さまざまな医学的リスクを抱える高齢出産は、「さぞかし身体に負担がかかるだろう・・・」と思われがち。ところが、高齢出産すると若返るという見方もあるようです。

確かに、女性ホルモンがあふれ出る妊娠中は「お肌ツルツル」や「手足ぽかぽか」といった若返り現象が多く見られます。また、「自分はリスクを抱えている」という意識から、食生活や体重管理などに十分注意を払うため、お産が軽くすんだ、というケースも多いとか。そして何より精神的な充実が得られるので、内面からどんどんキレイになれます。

これらの若返り現象は産後もなお続き、小さな子供を抱えているだけで実年齢より若く見られる、なんてことは日常茶飯事。

また、高齢妊娠・出産を無事に成し遂げたことで「自分のからだが信頼できるようになった」という人もいるようです。

タイミング療法から人工授精にステップアップするのは、いつ頃がいいですか?

女性のホルモンバランスの目安となる基礎体温が周期的であり、低温期と高温期がはっきりとしていて、排卵があることが確認できる場合は、半年くらいタイミング療法を試みることが有効とされますが、女性の年齢や、男性の精子の質によっても早めに人工授精を行うほうが良いこともあります。これらの状態も、専門家に見ていただき診断されることをおすすめします。

排卵がなかなかできない方は、排卵誘発剤を使用することで確実に排卵が起こる確率が高くなるので、妊娠しやすくなります。ただし、副作用もあります。子宮内膜が薄くなったり、頸管粘液が少なくなり、妊娠を阻害する要因も出てきます。

3か月ぐらい排卵誘発剤を使用したら、少し休んで、体調をもとに戻すことも大切です。あるいは、漢方を利用しながら副作用を軽減することもできます。

人工授精は、精子と卵子が卵管で出会うタイミングを合わせることです。それ以外は、ほとんど自然に近い状態なのです。卵子の成長は180日以上といわれています。漢方薬を服用しながら、半年間食養生を行い、卵子の質を良くすることや、生活習慣を改めて早寝早起きをして、しっかりホルモンを出すことも大切です。

また、人工授精をすることで夫婦生活が少なくなるカップルが多くなることも問題です。スキンシップは、男女ともホルモンを増やすのにとても重要だからです。

採卵日が近付いています。採卵する卵子や受精する卵子について、取り組めることはありますか?

病院での採卵前の卵巣刺激方法や体調により、採卵時の卵の数は変化します。千幸堂では、体質改善として妊娠するためのツボ3箇所に温灸をすることをお勧めしています。

最初は採卵2個・受精が1個、という方が、3ヶ月の体質改善と温灸療法を続けたところ、採卵7個・受精が3個という結果になりました。

移植前後にもしっかりと温灸をすることで、リラックスでき、着床率を上げることにも関係してくると思います。

妊娠したのに流産し、とてもショックを受けています。また妊娠できるでしょうか。

流産の原因はホルモン関係、例えば、「黄体機能不全」や「子宮内膜不全」「高プロラクチン血症」などが考えられます。さらに、子宮の形の異常、例えば、「子宮筋腫」「子宮内膜症」「子宮内腔癒着症」「子宮頸管無力症」などがあります。糖尿病、腎臓病、甲状腺機能障害、染色体や遺伝子の異常、クラミジアや淋菌、ヘルペスなど感染症による流産もあります。

原因は何であれ、せっかく授かった命とお別れしなければならない気持ちは耐え難いものです。そんな時に「また妊娠できるから、次を頑張りなさい。」こんな言葉では、心も身体も回復できません。

東洋医学では、流産は「体内で胎児を育て、無事に出産するための母体を整える準備ができていない時に起こるもの」と考えます。そして「お母さんの身体がまだ十分でないよ」というサインを教えてくれるため、赤ちゃんが空から知らせにきてくれているのです。

「人生100年時代」と言われるようになりましたが、お母さんのお腹の中だけで過ごし、無事に誕生の日を迎えられない赤ちゃんが、全体の15%以上にもなっています。その赤ちゃんたちは短い人生の中で、必ず何か大切なことをご両親に伝えに来てくれています。そのことをしっかり受け止めてあげることが、赤ちゃんたちの人生を、無駄にしないことに繋がるのではないでしょうか。

今は悲しくて、やりきれない気持ちでいっぱいでしょう。でも、少しずつ少しずつお身体を整えて、赤ちゃんが過ごしやすいお部屋(子宮)を作っていきましょう。

そのためには、「ホルモンバランスを整える」「冷えを治す」「血流を改善する」「運動をして体力をつける」など、赤ちゃんを迎えるためにできることはたくさんあります。

そして何より、心を元気にしていきましょう。私たちは、いつもあなたのそばにいます。

男性不妊について教えてください

不妊治療は、女性が受けるものという認識はもはやなくなり、不妊の原因のおよそ半数が男性側の問題であるということが認められています。

男性側の原因
  1. 乏精子症
  2. 無精子症
  3. 精子無力症
  4. 精子不動症
  5. 逆行性射精
  6. 勃起障害
  7. 射精障害
  8. 奇形精子症  (全精子の70%以上が奇形精子である場合を奇形精子症という)

精子も老化する

精子も年齢を重ねると最近話題になっている「卵子の老化」と同様に、受精能力が低下する可能性があるという研究を、独協医大越谷病院(埼玉県)泌尿器科の岡田弘教授らのグループがまとめられました。

岡田教授らは男性不妊外来を受診した男性のうち、明らかに精子の形態や運動能力に異常が見つからない80人分の精子を採取。精子の能力を調べるためにマウスの卵子に顕微授精させて、分裂を促す活性化能力があるかどうかを調べました。

その結果、35歳未満の男性の精子では約7割に活性化能力があったが、35~39歳では62%、40~44歳では52%、45~49歳では39%と、35歳を境に低下しました。つまり35歳を超えると既報の「卵子が老化する」だけではなく、「精子も老化する」ことが医学的に証明されました。

 精子を良くするために、千幸堂のお勧めアドバイス!

  1. 禁煙する
  2. 下着に気を付ける(ボクサーパンツよりトランクスに)
  3. 膝上でノートパソコンを使わない
  4. サウナに注意する
  5. 育毛剤に注意する
  6. バイク・自転車に長時間乗らないようにする
  7. 禁欲しすぎない
  8. 有機溶剤化合物に注意する
  9. 環境ホルモンに注意する
  10. 心理ストレスの軽減を心がける

妊娠のために、どんな食事を摂ればよいですか?

「一体どんなものを食べると妊娠しやすくなるのでしょう?」とよくご質問を頂きます。

栄養バランスの整った食事は免疫力を高め、体質改善にもつながります。カップ麺やコンビニ弁当、ペットボトル飲料よりも、新鮮で栄養豊富な野菜、肉、魚、卵、乳製品などを使い、できるだけ家で丁寧に作ることを心がけてみてはいかがでしょうか?

加工食品に使用されている添加物によって、発がん性物質や生殖機能に影響を及ぼす可能性のある成分も少なくありません。添加物は身体にどういった作用を及ぼすか、未だに定かでないものもあるので、極力控えデトックス(排毒)で身体を綺麗にしましょう。

あなたの食べるものがあなたの「身体」そして「卵子」「精子」を作っていくことを、いつも忘れないでください。

ミトコンドリアと卵子の質の関係とは?

 「ミトコンドリア」とは、私たちの身体を作っている約37兆個の細胞に存在している細胞内小器官です。ひとつの細胞内には1~1,000個ほどのミトコンドリアがあり、卵子は人体で最もミトコンドリアの数が多いのです。

他の臓器と同じように、卵子の働きもミトコンドリアに影響を受けています。そのため、ミトコンドリアの数が少ない、または機能の低下、などの状態になると、卵子の質が悪くなり、妊娠しにくくなります。

ミトコンドリアが減少したり、機能が低下する原因は、加齢やストレス、喫煙、食生活の乱れ、睡眠不足などにより発生する「活性酸素」です。つまり、活性酸素を溜め込まないようにすることでミトコンドリアが活性化し、卵子の質が下がる=老化するスピードを抑える効果が期待できます。

ミトコンドリアの活性に影響を持つ栄養補助食品の一つにクロレラがあります。クロレラは、タンパク質、ミネラル、ビタミンなど69種類の栄養や葉緑素と食物繊維が含まれているので、身体に栄養を与えつつ、溜まった老廃物をしっかり排出してくれます。

生活習慣を気を付けることはもちろん、普段のお食事では摂り切れない栄養をしっかり摂って、元気で質の良い卵子を育てる生活を心がけましょう。

「冷え症」だと、妊娠しづらいですか?

妊娠だけでなく、「冷えは万病の元」と言われるほど、特に女性にとって「冷えは大敵」です。その理由は、①手や足先が冷えている人は、お腹も冷えている、②基礎体温が低い、③血流が悪い、ということが挙げられます。

①手や足先が冷えている

手や足先が冷えている人は末梢血管の血流が悪く、子宮も末梢にあたりますので、子宮の血流も少なくなります。手足は冷えていないけど、お腹やお尻を触ると冷たいと感じる方、そして、唇の色が悪い方、生理痛がひどい方も、子宮の血流が悪いのです。

しかし、血流が悪いと、なぜ妊娠しづらいのでしょうか?それは、卵子が着床するための、内膜の成長が悪くなるのでしっかりとしたベッドができないこと、せっかく着床しても、胎嚢が育ちにくいので流産しやすくなるからです。

②基礎体温が低い

低温期は卵巣で卵子が育つ時期です。元気で質の良い卵子が育つためには、この時期に体温が36.4度近くあることが理想です。質の良い卵子は質の良い黄体を作り出しますので、高温期がしっかりと長くなってきます。これが妊娠するためには必要な条件になります。

③血流が悪い

血液が老廃物で汚れていると、ドロドロになります。食事のバランスが悪かったり、添加物が多い食事や、間食や脂質の多い食事をすると血液が汚れます。

昔ながらの和食を中心にして、食べ過ぎを防ぐことで血液がきれいになります。食事を見直すことで血流が良くなり、身体全体が温まりやすくなります。

排卵期などプチ断食をすると血液がきれいになり、子宮への血流が増えていきます。

病院で治療をしてもなかなか妊娠しない時には、漢方も併用しましょう。ホルモン剤の副作用を軽減し、効きも良くしていくことができます。

ただし、漢方は体質によって処方が異なってきます。私たちにぜひご相談ください。

鎮痛薬を飲んでも、毎月生理痛があるのはなぜですか?

月経は平均して28日で繰り返されます。最初の14日間は低温期で、子宮内膜が少しずつ厚くなります。また卵巣では、卵子が成長していきます。そして、排卵が起こり、卵子が子宮の中に入ってきます。その卵子が受精していて、内膜に着床したら妊娠ですが、妊娠が成立しなければ、そのまま高温期14日目に内膜が剥がれ落ちます。

この時に、子宮が冷えた状態で血液が固まりやすくなっていたり、内膜ができるときにホルモンバランスが崩れていて、きれいな内膜ができていなければ、きれいに剥がれ落ちず、子宮内に残ります。これをきれいに外に排出しようとして、子宮が収縮を繰り返し、排出を促します。この時に痛みが生じるのです。小さな出産のような感じです。

ですから、生理痛は最初の内膜が出来上がる時のホルモンバランスや子宮の冷えに原因がありますので、生理痛の期間だ
け痛み止めを飲んだくらいでは問題は解決せず、いつまでも生理痛は繰り返されるのです。ホルモンバランスを整えたり、子宮の冷えをとる漢方を続けていくことで初めて解決するのです。

さらに、子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症など婦人科の疾患があれば、月経血の量は多くなり痛みを伴います。痛みがなくても量が多い人は、一度、婦人科で診断を受け、早めに見つけて治療をすることが大切です。病院の治療で症状が良くなることは多いからです。

しかし、副作用で治療が受けられない方や、80%の確率で再発するのが残念なところです。こんな場合は、漢方が力を発揮できるところです。

漢方薬は、昔から婦人科の疾患に非常に効果があるといわれています。ひどくなる前に漢方で健康な状態へ戻して、そしてそのまま良い状態を保っていきましょう。

生理前のイライラ、胸が張って痛い・・・どうしてPMSになるの?

生理が始まる3〜10日くらい前から起こる、イライラ、腹痛、眠気、頭痛など、ココロやカラダのさまざまな不快症状を、PMS( PreMenstrual Syndromeの略=月経前症候群)といいます。PMSは生理の始まりとともに症状が消えて軽くなるのが特徴。生理が始まって2〜3日目ごろがピークの生理痛(月経困難症)とは異なります。個人差はありますが、生理のある女性の8割以上の人が何らかのPMS症状を経験しています。

生理前に分泌される黄体ホルモンの影響が大きいといわれています。例えば、ホルモンの働きで水分を身体から排出しにくくなってしまうと、むくみの原因に。それが乳房にたまれば乳房の痛みに、頭にたまれば頭痛、また水分がたまると、身体全体がだるく感じることもあります。またホルモンの働きで脳内の「セロトニン」という物質が低下すると、うつ症状やネガティブ思考など気持ちが不安定になります。

さらに、生理前はインスリン(血糖値を下げるホルモン)の効果が低下し、血糖値が上がるため、この上がった血糖値を下げるために普段より多量のインスリンが必要になります。そのため、食事から2〜3時間後に低血糖を生じやすく、甘いものが食べたくなるなどの症状がでることがあります。

日常生活が送れないくらい大変な場合は、産婦人科で受診し、ピルやホルモン剤で生理を止める治療法があります。生理がこないので、PMSで悩むことはなくなりますが、反対に副作用もあるのが難点です。

サプリメントや食べ物でPMS症状を減らす方法としては、適切なビタミンやミネラルの補給、ダイゼイン(発酵大豆由来成分)があります。

漢方薬がPMSに効果があることは昔から知られています。しかし、PMSの症状が出ているときだけ飲むよりも、生理周期を通して根気よく服用することが大切です。

目次