体がだるく、倦怠感が続くので病院で検査を受けたところ、体重が減っているので甲状腺の数値を調べることになりました。そうすると甲状腺のホルモンが異常値であることがわかりました。バセドウ氏病かと思いましたら、反対に低下症の橋本病の疑いがあり、薬が出ました。このままずっと薬を飲み続けるのか心配です。(50代女性)
漢方の千幸堂薬局では『橋本病の漢方相談』にメールやLINEで対応しているのでお問い合わせください。
橋本病の症状は、免疫力やストレスが非常に関係しているとこれまでの経験から感じています。
橋本病の原因は体力の低下とストレスによるため、自己免疫機能不全が起き、本来ならウイルスや細菌のために使う攻撃免疫を自分の甲状腺の抗体に向けてしまうことで発症します。そのため漢方で体力を戻すことはもちろんですが、自己免疫のバランスを整えることが大切です。
橋本病とは?
橋本病は自己免疫性の甲状腺炎で、甲状腺機能低下症を引き起こします。この病気では、甲状腺が必要なホルモンを十分に生産できなくなり、代謝や体温調節など多くの体の機能に影響を及ぼします。症状には、疲労感、体重増加、筋肉痛などがあります。
橋本病に注意したい人
- 女性:橋本病は女性に多く見られる傾向があり、特に中年期の女性に多いです。
- 高齢者:加齢により免疫機能が変化するため、高齢者は橋本病の発症リスクが高くなります。
- 他の自己免疫疾患:リウマチや1型糖尿病などの自己免疫疾患を持っている場合、橋本病のリスクが高まります。
- 過去の甲状腺疾患:甲状腺機能亢進症や甲状腺腫など、過去に甲状腺関連の疾患を経験している場合、リスクが高くなります。
- 放射線治療の経験:首や頭部への放射線治療を受けた経験がある人は、橋本病のリスクが高まります。
- 自己免疫疾患の家族歴:家族内で自己免疫疾患(例えば、リウマチなど)の既往がある人は、橋本病のリスクが高まります。
橋本病の症状と漢方のアプローチ
漢方は、体内のバランスを整えることを目的とし、橋本病の根本的な原因である免疫系の調整を図ります。例えば、「柴苓湯」は免疫システムのバランスを整え、冷え性や筋肉の痛みを和らげるのに有効です。また、ホルモンバランスを調整する漢方は、疲労感や不安感の緩和に効果があります。さらに「人参」と「甘草」を含む漢方薬も、疲労感や体力の低下に対して有効です。
漢方薬は個々の体質や症状に合わせることが大切であるため、自己判断での使用は避けるべきです。また、西洋医学の治療と併用する場合は、相互作用に注意し、必ず専門家のアドバイスを受けることが大切です。
漢方薬は副作用が少ない自然なアプローチとして、西洋医学と併用することで、さらに効果を高めることが期待できます。橋本病による不快な症状に対して、漢方は心強くサポートします。
自然の生薬成分の中でも、シイタケ菌糸体は免疫機能を整え、Treg細胞を活性化し、免疫反応の暴走を抑えていきます。自己免疫のバランスと取っていかないと、根本からの治療アプローチにはなりません。これは病院の治療とも併用できますので、病院での検査を続けながら、飲んでいかれるとよいと思います。
漢方は橋本病の健康管理にこのように役立ちます
- 自然療法での健康管理:漢方薬は体内バランスを整え、症状の緩和に効果的です。特に、甲状腺機能のサポートと全体的な体調改善に役立ちます。
- 日常生活での漢方利用:漢方薬は日常生活において橋本病の症状を緩和し、生活の質を高めるのに役立ちます。
- ストレス管理:ストレスは症状を悪化させる要因です。漢方薬はストレスや不安を軽減し、心身のリラックスを促す自然療法です。
- 食事療法と漢方:橋本病の管理には、バランスの取れた食事と漢方薬の組み合わせが効果的です。漢方薬で消化を助け、栄養吸収を改善することで、全体的な健康をサポートします。
- 運動と漢方:適度な運動と漢方薬の併用は、橋本病患者の体力とスタミナを高め、症状の緩和に役立ちます。特に、筋肉の弱さや疲労に対して効果的です。
- 睡眠改善と漢方:良質な睡眠は橋本病の健康管理に欠かせません。漢方薬は、睡眠の質を向上させ、深いリラクゼーションを促すことで、甲状腺機能の正常化を支援します。
また、健康的な生活習慣は橋本病の管理に不可欠です。バランスの取れた食事、定期的な運動、十分な睡眠は全体的な健康をサポートし、病気のリスクを減らします。ストレス管理も重要であり、瞑想やヨガなどのリラクゼーション技術が役立ちます。
漢方相談から学ぶ:橋本病のケーススタディと漢方と栄養素の力
40代女性の方。橋本病ということで相談に来られました。現在のところ、病院の薬を中止するとまたTSHが上昇するので何とかならないかということでした。日ごろの体調としては、月経の量も多く、少し貧血気味であること、仕事によるストレスが多いことなどがありましたので、漢方薬で女性ホルモンの調整をしながら、体力をつける人参を中心とした処方を選びました。さらに、ご本人の希望の橋本病に対するアプローチとしては、シイタケ菌糸体を服用してもらったところ、2か月でTSHが7から1へと減り、病院の先生からも薬を減らすように指示があったそうです。このままだんだんと薬が減っていくことを願い、治療を続けておられます。
橋本病:30代男性の漢方と栄養療法の例
体のだるさ、皮膚の乾燥、冷え性、髪の毛が抜けるなどの症状があり、いろんな病院へ行ってもなかなか原因がわからなかったけれども、ようやく橋本病だということがわかり、治療を続けていると相談に来られました。
ホルモンの値が病院の薬をやめると悪くなるので中止できないとあきらめていたが、知り合いがシイタケ菌糸体と漢方でよくなったと聞いて来店されました。千幸堂では、どのような症状でも必ず体質を診断して、その方に合った、漢方を処方します。この方の場合は血虚が激しかったので、血液を増やす漢方を処方し、それと一緒にシイタケ菌糸体を飲んでもらいました。そうすると3か月くらいで、体調がすごく良くなったので、病院で調べたところ、ホルモンの値は正常になっているし、このまま薬を続けていけばよいといわれたそうです。しかし本人の少しずつ薬を減らしてみたいという希望を医師が確認し、必ず血液検査をしながらという条件つきで減らしていくことになったそうです。
原因を解決せず、無理やり病院の薬で調節するだけでしたら、いつまでたっても薬をやめることはできません。根本的な体質改善をしながら、病院の薬を減らしていくことが大切だと考えています。
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