高校2年の娘が午前中調子が悪く朝起きられず学校に行けなくなりました。無理に学校に送っていくと立ち眩みや頭痛がして帰ってきます。食欲もなく夜も動悸がすると言って、そばに寄ってきます。最近では朝は必ずおなかも痛くなってくるようになりました。病院での検査では過敏性腸症候群ではないかと薬が出ましたが、朝起きれないのは変わらないです。昇圧剤も出されましたが気分が悪くなると言って飲みません。漢方で何とかなりますか?
はい、漢方で体質を確認しアプローチをすることで緩和すると思います。東洋医学的には、気虚、血虚があると考えられます。造血作用のある漢方と補気作用のある生薬を合わせるとぴったりな漢方になっていきます。
また、ストレスも考えられるので、カウンセリングを行ったり、麝香や、牛黄などの漢方も使い、ストレスに強くなれるようにしていきます。
最後にやはり筋力も必要になりますので、少し元気になったら、軽く運動することもお勧めすることがあります。
起立性調節障害でよくみられる症状として下記の症状があります。
- 立ちくらみや失神で外出が困難
- 朝の起床困難で生活リズムが乱れる
- 持続的な頭痛で日常生活に支障
- 腹痛があり下痢が起こりやすい
このような症状から、
- 日常生活への支障と生活の質の低下
- 健康や将来への不安
- 社会生活や対人関係でのストレス
を感じていませんか?
これまでの病院での治療は部分的や対症療法的だったり、個人差を無視していたり、原因を根本にまで掘り下げられていなかったのかもしれません。
継続的なサポートで、長期的視点から原因の根本に働きかけ、健康と活力の回復を目指します。
起立性調節障害とは
起立性調節障害は、立ち上がったり体を動かしたりするときに起こる不安定な状態のことです。この状態は、通常の立ち上がりや歩行中に起こりますが、特に急激な動きや長時間の立ち上がりを行うと悪化します。女性では、生理中も起きやすいといわれています。
症状には、揺れや不安定、めまい、眩暈、動悸、失神などがあり、若い成人や青年の人にも発生することがあります。
起立性調節障害による「痛み」セルフチェック
起立性調節障害の症状と体質の把握に役立つセルフチェック式の質問リストです。
「日常生活への支障と生活の質の低下」に関する5つの質問
- 立ちくらみや失神は、どの程度の頻度で起こりますか?外出時や家事の際などに具体的にどのような支障がありますか?
- 朝の起床がどの程度困難ですか?寝付きや睡眠の質も含め、睡眠リズムがどう乱れているかを詳しく把握してみましょう。
- 1日のうち、頭痛がある時間はどれくらいですか?頭痛の痛みの程度や種類(持続性や拍動性など)も把握してみましょう。
- 日常生活で、立ちくらみや失神、頭痛などの症状のために、制限を強いられている具体的な活動や作業はどのようなものがありますか?
- これらの症状がもたらす生活の質の低下により、ストレスやフラストレーション、落ち込みなどの精神的な影響はありますか?
「健康や将来への不安」に関する5つの質問
- 症状が現れてからどの程度の時間が経っていますか?症状の経過や変化の様子を把握してください。
- 症状がさらに悪化するのではないかという不安は、どの程度強く感じていますか?0-10の数値であらわすとどの程度ですか?
- 症状の悪化への不安から、どのような将来の心配が頭をよぎりますか?就労や人生設計などへの影響はありますか?
- これまでに症状の将来的な見通しについて説明を受けたことがありますか?納得のいくものでしたか?
- 症状に関する情報を得る際、信頼できる情報源は何かありますか?逆に不安を助長するような情報源はありますか?
「社会生活や対人関係でのストレス」に関する5つの質問
- 具体的にどのような社会的活動(趣味、スポーツ、旅行など)に制限や支障が出ていますか?外出時の不安や困難について把握してください。
- 仕事や学校などで、症状のために人間関係でストレスを感じている場面はありますか?あればその具体的な例を把握してください。
- 家族や友人など、身近な人から症状についてどの程度理解を得られていますか?理解が得られない場合、どのような点で理解が欠けていますか?
- 症状を隠したり誤解を恐れたりするなどして、人間関係における心理的負担を感じていますか?その程度を0-10の数値で評価してみてください。
- 人前で症状が出た場合の対処法として、今どのようなことをしていますか?何か支障はありますか?
ご自身の痛みをセルフチェックすることで、適切なアプローチを取り入れるときの助けになります。
漢方相談から学ぶ:起立性調節障害と漢方と栄養素の力
中学3年生の男子、朝布団から出ない、起きてもおなかが痛くなり学校へ行けなくなる。母親が自転車で午後からの授業に間に合うように送っていくが、結局保健室で休んでから帰宅となることも多い。とにかく朝が起きれないことと、おなかが痛くなることがひどくて、病院で下痢止めももらうが、やめると下痢が始まる。母親も、病院の先生からストレスだといわれ、自分が責められているように気持ちになり、病院へ行くのも保健室の先生とも話すのが苦痛となる。
起立性調節障害:脾虚と血虚を改善する漢方と栄養療法の例
まずは問診をしたところ、脾虚と血虚が表れていたので、胃腸を整え、食欲が出て、下痢が止まるように漢方を処方しました。また、ミネラル(亜鉛、鉄分)やビタミン、アミノ酸が足りないことで、血圧をあげるホルモンができにくいことを説明し、食欲が出るまでは栄養補助食品を飲んでいただくことにしました。
そうすると、下痢が止まりおなかが痛くなることが減ってきて、本人も調子が良くなったと言っていたが、結局は、学校へ行っていない間が長いので、授業についていけないことがストレスになっていたことを告白。両親と相談して、家庭教師など対策を練った。さらに、ストレスを感じた時に気の巡りが良くなる頓服の漢方があるので、それも利用することにしました。
修学旅行も無事にいくことができ、ほっとした。そのまま胃腸を強くする漢方と栄養療法を続けて無事中学卒業となった。
母親もかなりのストレスがかかっていたので、カウンセリングと一緒に気持ちが安らぐ漢方(麝香、牛黄)を処方したところ、気持ちが楽になり、夜も眠れるようになった。
まとめ
千幸堂の漢方アプローチとは、漢方と栄養のアプローチで、起立性調節障害の原因までしっかりと把握し、徹底的に改善していくことです。
まず、皆様一人一人の体質と症状の違いを、漢方の診断法で詳しく見極めます。そして、その結果に基づき、自然由来の漢方薬と栄養素を最適に組み合わせて処方します。単なる対症法で一時しのぎに終わらないように、千幸堂では、体の内側から根本的な調整を図ります。自律神経の乱れや冷えなど、からだ全体のバランスを整えていくのです。
さらに、生活習慣の改善や健康管理法もアドバイスします。心身の両面からアプローチすることで、持続的に健康を維持し、活力を取り戻すことができるようになります。
一人一人に合わせた最適な処方と、継続的なサポートで、皆様の健やかな日常を取り戻します。ぜひ、千幸堂の提案する漢方アプローチを共に歩んでみませんか。
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