漢方の千幸堂薬局では『生理痛の漢方相談』にメールやLINEで対応しているのでお問い合わせください。
生理痛について千幸堂の3つのアプローチ
健康な女性は生理痛がありません。こういうとほとんどの方は驚かれます。生理中は痛みや倦怠感があるのが普通だと思っている人が大半だからです。
ところが子宮や卵巣など婦人科の臓器はもちろんのこと、身体が健康でバランスが取れていると本当に生理痛がなく快適に過ごすことができます。また、生理痛を改善する治療をすることで、これから妊娠を希望する方には安心してい妊娠出産をしてもらうことができます。
さらに、更年期まで快適に過ごし、女性ホルモンをバランスよく体内で作り出すことで、若々しい身体や骨、血管を保つことができます。もちろん更年期を楽に過ごすことも可能です。
そのために、鎮痛剤で痛みを抑える表面的なお手当てだけでなく、子宮や卵巣、そしてホルモンを刺激する脳下垂体、そして精神状態すべてを整えることができる漢方でぜひ、生理痛を改善していきましょう。
まずは3か月で生理痛を克服していきましょう。
生理痛の不快症状に漢方の使用を勧める理由
生理痛があるときに、多くの方は解熱鎮痛剤を使われます。バファリンや、ロキソニン、イブプロフェンなどです。いずれも痛みを止めるだけでなく、体温も低くしていきます。普段は熱が高いときに使うことからもわかると思います。
一方、生理痛の大きな原因の一つが冷えからきていることは有名ですね。実際に生理痛のある時に、おなかを温めると痛みが楽になることをご経験の方も多いと思います。このように温めると軽くなるのに、解熱鎮痛剤を毎月飲み続けて身体を冷やし続けているのです。
漢方では、根本から治すために冷えを改善し、身体を温める漢方薬を選んでいきます。
また、血液の量が少ない、血虚という体質の方がおられます。漢方では「通じざれば痛む」という言葉があります。血流など、流れが止まると痛みが生じるという意味です。血液が少ないと血流が悪くなり、子宮や腰、頭も痛くなります。そこで、漢方では造血作用のある漢方薬を使い根本的な治療をしていきます。
さらに、血液の量はあるけれど、流れがよどんで、血がたまっているとされる、子宮内膜症、子宮筋腫など「瘀血(おけつ)」と呼ばれる、血液末梢循環障害を起こす病気があります。この症状に対しては病院のホルモン剤を使うことで、短期間で小さくして、改善することができますが、ホルモン剤をやめることでまた再発してしまうことがあります。このような体質を根本的に改善し、ホルモンバランスを整え、さらに「瘀血(おけつ)」を改善する漢方を継続することで健康な子宮と卵巣になっていきます。
いずれにしても女性として生まれたことが嫌だなあと感じることがないように、根本から体質改善をして、女性ホルモンの恩恵を受け、健康に過ごされることをお勧めいたします。
まずは生理痛について知ろう!種類や原因などについて
器質性月経困難症
生理痛には器質性月経困難症といい子宮や卵巣またはその周囲の臓器に病気がある場合に、生理痛を感じることがあります。
生理痛の原因となる代表的な病気としては
- 子宮内膜症
- 子宮筋腫
- 子宮腺筋症
- 卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)
- クラミジア感染などによる骨盤内の炎症
- 子宮奇形
などがあります。
機能性月経困難症
特に病気を認めない体質など機能的な原因による場合を機能性月経困難症といいます。このタイプの生理痛には、プロスタグランジンというホルモンが関係しているとされています。
プロスタグランジンは、子宮内膜から産生されるホルモンで、子宮を収縮させながら剥がれ落ちた子宮内膜を子宮の外に押し出します。プロスタグランジンの分泌量が多いとその分子宮の収縮が強くなり、陣痛に似た強い痛みを感じることになります。
このプロスタグランジンは、子宮以外の臓器にも作用します。また、生理前後はホルモンバランスが大きく変わる時期です。そのため自律神経が乱れやすく、それぞれの作用によって頭痛、歯痛、イライラ感といった症状の出現につながっていきます。
自律神経失調、およびストレスによる痛み
ストレスがかかると、自律神経が乱れ血行不良が起こるといわれています。自律神経は無意識のうちにからだをコントロールする神経で、心臓の動きや全身にある血管の収縮もつかさどっています。自律神経が乱れると血管は収縮したままとなり、各臓器に血液が行き渡りにくくなります。子宮の血行が悪くなることで、痛みを感じます。
からだの冷えによる痛み
子宮周囲の臓器に冷えがあると、血流も悪くなり、痛みを感じます。便秘など腹腔内の腸の動きが悪いことや、冷たいものを食べ胃が冷えているときにも子宮が冷えます。こういった生活習慣も生理痛を起こします。
原因
生理痛の原因は器質性、および機能性月経困難症と考えられ、それぞれの原因により対応することで生理痛の改善ができます。
器質性月経困難症の原因
子宮内膜症他子宮の病気の発生原因としては原因が不明とされてきましたが、最近では、結婚の晩婚化や子供を出産する回数などが少なくなってきたため、女性が一生における生理回数が多くなったことが原因の一つかもと考えられるようになりました。子宮の細胞が、女性ホルモンにさらされる回数が多いほど病気の発生数が増えてくることがわかっているからです。
また、生活習慣や食事バランスなどの変化により、細胞の異常分化が起こる断れています。ビタミンやミネラルバランスが乱れると正常な細胞ができにくいからです。
機能性月経困難症の原因
プロスタグランディンも栄養バランスにより、炎症性のものや抗炎症性のものが体内で生成されます。特に脂質バランスに関係してきます。こちらの問題も管理栄養士の食事指導他で改善させていきます。
症状によって違う!生理痛におすすめの漢方とは
生理痛の原因別に漢方をご紹介します。
便秘があり、生理痛がひどく、生理時の精神不安がある方 出血の多い方
このタイプには、「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」は、体の「気」「血(けつ)」の流れを良くして、生理前や生理中に起こりがちな痛みやのぼせなどの症状を緩和する漢方です。
また、一般的に痛みを緩和することを目的として、生理痛にも用いられる処方です。比較的体力があるタイプの「実証」の方にの「お血(けつ)」を改善する薬ですので、使用時は証(体質や体の状態のこと)に注意しましょう。のぼせて便秘がちな方の頭痛、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)、月経不順や月経時や産後の精神不安などの改善に使用されます。
さらに血流をよくするために三七人参を使います。
過多月経など経血の量が多い場合にも三七人参や芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)を併用することもあります。
顔がのぼせて足が冷える方、生理痛の方
「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」は、下半身の冷えがとくにつらい方、シミができやすい方など一般的に女性の悩みと言われる症状がある方(生理痛、月経不順、月経異常など)におすすめです。
漢方の考え方では、「気」と「血(けつ)」は常に体をめぐり、バランスを調整しています。しかし、「血(けつ)」の流れが滞ると、めぐりがかたよってしまうため注意が必要です。「血(けつ)」によって滞ったものは、温かければ上へ昇り、冷たければ下へ降りる性質があるため、上半身はのぼせ、下半身は冷えるという、いわゆる「冷えのぼせ」の状態になるのです。また、体の「血(けつ)」の流れが滞っているため、生理痛が重いなどの症状が現れます。
「桂枝茯苓丸」は、滞った「血(けつ)」のめぐりを良くすることで、のぼせや足冷えなどを感じる方の生理痛、月経不順、月経異常、血の道症などを改善します。
足腰の冷え、貧血や生理不順の方
「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は、足腰が冷える方、生理不順がある方など一般的に女性の悩み(月経異常や冷え症など)がある方におすすめです。「五積散(ごしゃくさん)」なども腰に冷えを感じる方にはお勧めです。
血液は全身をめぐって、栄養素や酸素などを運んでいます。漢方の考え方にも、全身をめぐってからだに栄養を与えるものがあり、「血(けつ)」と呼ばれています。ちなみに、「血(けつ)」と血液は、ほぼ同じ概念で、栄養素を全身に巡らせるはたらきがあります。
漢方では、約28日の間に目には見えない生命エネルギーである「気」の力を使って全身から「血(けつ)」を集めることで、生理が起こると考えます。「血(けつ)」を集めるためには、「血(けつ)」が正常に体を流れていること(流れ)と「血(けつ)」が十分にあること(量)が必要ですが、生命エネルギーである「気」の流れが滞って「血(けつ)」も滞ってしまったり、「血(けつ)」の量が十分でなかったりすると、生理が正常に起こらなくなると考えられるのです。
「血(けつ)」の量が少ない、もしくは薄い人は体のすみずみまで栄養素や熱が行き届きません。その結果、冷えや生理が遅れるなどの症状が現れます。また、大切な「血(けつ)」がうまく体中をめぐらなくなると、水分代謝も悪くなり、体の余分なところに水分がたまり、その水分が体を冷やして冷えを引き起こします。
漢方薬の「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は、全身に大切な栄養素を与え、血行を良くするのと同時に、水分代謝を整えることで余分な水分を体からとり除いて、足腰の冷え症や生理不順を改善します。
ホルモンバランスが乱れ肩がこり、疲れやすくイライラなどある方
漢方製剤「加味逍遙散(かみしょうようさん)」は、「血(けつ)」の不足から「気」が余り、たまった「気」が熱に変わってさまざまな症状を引き起こしている方に向いている処方です。
「気」が熱に変わると、暖房で暖められた空気と同じように、体の上に上がっていきます。「加味逍遙散」は、この上昇した「気」を下に降ろして全身にめぐらせるとともに、たまった熱を冷やし、さらに、不足している「血(けつ)」を補うことで、体のバランスを整える漢方処方です。とくに、「肝」に異常があり、交感神経が興奮したことによるイライラ、不眠症などの中高年女性の方の神経症状によく用いられます。また、自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めて、血行も促進します。
「女神散(にょしんさん)」という処方も精神的に不安定な方に良い処方です。加味逍遙散を服用されても効果が表れにくい方に試していただきたいです。
漢方についての理解を深め、心身ともに健康な状態にして生理痛を改善しよう。
生理痛を改善することで女性の生活はとても快適なものになります。改善方法はいろいろありますが、できましたら、鎮痛剤で痛みを止めるだけでなく、身体に優しい方法で、根本的に体質を改善していきましょう。
女性の人生のあり方が昔とは変化している現代です。妊娠出産があるなしにかかわらず、全ての女性が快適に自分らしい人生を送るためにぜひ、生理痛を改善する方法があることを知っていただきたいです。
漢方は生理痛だけでなく、精神的にも、自律神経の安定にもお役に立ち、身体全体のバランスをとっていきます。今まで漢方を試してうまくいかなかった方も、まだお試しになっておられない方も千幸堂へ一度相談をしてみてください。
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