耳鳴りの漢方薬とは?改善させるために日常生活でできることを紹介!

耳鳴り-アイキャッチ画像

仕事のストレスがたまると耳にキーンという音がして、耳が聞こえづらくなります。しばらくすると収まっていたのですが、最近はキーンという音が長くなり、しばらく続くようになったので、怖くなってきました。耳鼻科では聴力も大丈夫ということでしたが、特に薬もなく、このままほっておくとどうなるのか不安です。(28歳女性)

漢方の千幸堂薬局では『耳鳴りの漢方相談』にメールやLINEで対応しているのでお問い合わせください。

耳鳴りは「難聴」や「中耳炎」のように病気が見つかる場合もありますが、加齢やストレスに起因することもあり、原因はさまざまです。特定の治療をしてもすぐに改善しない場合も多く、治すのを諦めてしまっている方も中にはいるでしょう。

東洋医学では耳の働きは腎がつかさどっていると考えられているので、腎の働きを良くする漢方が良く使われます。もう一つ疲労から肝臓の働きが悪くなり血虚になるとキーンという耳鳴りが起こることがあります。耳の血流が良くしていくと改善することも多いです。

ここでは、耳鳴りの症状や原因について西洋医学と漢方の考え方の違いを説明しながら、漢方で使われる漢方薬や生活習慣の改善のしかたについても紹介していきます。

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目次

耳鳴りとは

耳鳴りとは、実際には音がしていないのにもかかわらず、何かが聞こえるように感じる現象です。

耳鳴りの原因の多くは難聴を背景としたものですが、慢性的な痛みやホルモンのバランスなど、いっけん耳とは関係なさそうな原因によっても引き起こされることがあります。

耳鳴りは大きな音を聞いた後や飛行機に乗ったときや水泳をした後などに、比較的軽い症状として一時的に起こることもありますが、長期間続く場合は、精神的な苦痛や生活の質の低下につながることがあります。

耳鳴りの症状

耳鳴りとは、外界では音がしていないにもかかわらず、金属音の「キーン」や、虫が飛ぶような「ブーン」「ジー」などの音が耳の中で聞こえる状態です。

耳鳴りが起こる原因として、中耳炎などの病気や外耳や内耳あるいは脳や聴神経に異常が見られる「難聴」を伴う場合もありますが、難聴などがなくストレスや過労など心因性のものや加齢による衰えが原因となる場合もあります。このように耳鳴りが起こる原因はさまざまなので、原因の特定が難しく、治療に時間がかかる場合もあるのです。

原因が特定できない耳鳴りが起きている場合、耳鳴りのほかに頭痛やめまい、高血圧など別の症状が現れる場合もあります。また、高齢者だけでなく貧血気味の方や月経時、病み上がりの時期に見られるケースもあります。

耳鳴りの原因は?西洋医学と漢方の考え方!

耳鳴りの原因について、西洋医学と漢方では考え方が異なります。ここでは、西洋医学と漢方の考え方を紹介します。

西洋医学の考え方

西洋医学では、耳鳴りの原因は完全には解明されていませんが、いくつか考えられる原因として、以下のようなものが挙げられています。

  1. 耳の病気や外傷
  2. 耳の老化や聴力の低下
  3. ストレスや疲労
  4. 血圧や血糖値の変動
  5. 薬の副作用やアレルギー
  6. 頭頸部の筋肉や関節の緊張
  7. 脳や脊髄の病気や障害

漢方の考え方

漢方では、耳鳴りは主に水分代謝の異常で起こっていると考えます。水分代謝の異常は、五臓の『腎』の機能低下や『肝』の気の滞りなどによって引き起こされます。ここでは漢方での、耳鳴りの原因についての考え方を説明します。

「腎」は「五臓」の一つで、漢方において体を支える重要な部位です。「腎」は腎臓や膀胱だけでなく、脳や耳なども該当し、水分代謝に関わるだけでなく、生命のエネルギー源ともなる部位です。

この「腎」を流れる「気」が不足して衰えること(腎虚)が耳鳴りの原因の一つだと考えます。「腎虚」となる原因には、過労やストレス、加齢、病気の後遺症などが挙げられます。

「肝」も「五臓」の一つで、感情のコントロールなどをつかさどる部位です。耳の周辺には「肝」の経絡が集まっていて、自律神経の乱れの影響を受けやすい特徴があります。

漢方では、ストレスなどで「肝」の機能が乱れ、「血」が不足したり滞ったりすることでも耳鳴りの原因となると考えます。

脾胃

「脾」は「五臓」の一つで、胃の近くにある脾臓を指します。また「胃」は「六腑」の一つです。

脂っこい食事や食べ過ぎなどの食生活の乱れにより胃腸に不調が起こると「脾胃」が弱り、それが耳鳴りの原因ともなります。これは、胃が弱って栄養の代謝が悪くなることで、体の中に余分な熱がたまり、耳がふさがったようになるからです。

外邪

「外邪(がいじゃ)」とは、体に悪影響を与える外部の病原物質や熱のことです。

熱風邪などで体に炎症を起こすことが、悪寒や頭痛、耳鳴りなどを引き起こすと考えます。「中耳炎」などの病気も「外邪」による症状です。また、夏冬の気温やエアコンによる冷え、乾燥なども「外邪」に入ります。

耳鳴りに注意したい人

東洋医学では、耳鳴りに注意する人は、以下のような特徴を持つ人です。

  1. 腎精不足のタイプ:加齢や過労、不摂生などで腎臓の機能が低下し、耳の機能も衰える人。耳鳴りのほかに、めまい、耳の聞こえにくさ、腰痛、膝痛、夜尿、不眠、抜け毛、冷え性などの症状がある人。
  2. 脾胃の虚弱のタイプ:食生活の乱れや消化不良などで脾胃の機能が弱く、栄養不足になる人。耳鳴りのほかに、食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘、貧血、顔色の悪さ、だるさ、むくみなどの症状がある人。
  3. 肝火上炎のタイプ:ストレスや怒りなどで肝臓の気が上昇し、耳に熱がこもる人。耳鳴りのほかに、頭痛、目の充血、イライラ、不安、不眠、高血圧、生理不順などの症状がある人。

耳鳴りによい食べ物はありますか?

耳鳴りの原因となる内臓の不調を改善するために、以下のような対策を行うとよいでしょう

  1. 腎精不足のタイプ:規則正しい生活をして心身を疲れさせないようにし、栄養になるものをしっかり食べて、よく寝ること。黒豆、黒ゴマ、黒米、海藻類、魚介類、牛肉、卵などの腎を補う食べ物を摂ること。過度な運動や性行為は控えること。
  2. 脾胃の虚弱のタイプ:食事は消化しやすく、温かく、バランスよく摂ること。甘いものや油っこいもの、冷たいもの、生もの、刺激物などは控えること。食べ過ぎや飲み過ぎは避けること。大豆、米、小麦、大根、人参、かぼちゃ、さつまいも、白菜、ほうれん草、りんごなどの脾胃を補う食べ物を摂ること。
  3. 肝火上炎のタイプ:ストレスや怒りを溜め込まないようにし、気分転換をすること。適度な運動や呼吸法、瞑想などでリラックスすること。アルコールやタバコ、コーヒーなどは控えること。レモン、オレンジ、グレープフルーツ、トマト、キャベツ、大豆、豆腐、ヨーグルトなどの酸味のある食べ物や乳酸菌の含まれる食べ物を摂ること。これらは肝の気を緩和し、肝火を瀉す(肝によってもたらされた火を消す)効果があります。

耳鳴りのために日常生活でできることはありますか?

日常生活でもできることがいくつかあります。以下に主なものを挙げます

  1. ストレスを溜めない。ストレスは自律神経の乱れや血圧の上昇につながり、耳鳴りの原因になります。リラックスできる趣味や瞑想などで心身のバランスを保ちましょう。
  2. 充分な睡眠を取る。睡眠不足は自律神経の乱れや免疫力の低下に影響します。耳鳴りの改善には、7~8時間の睡眠が必要です。寝る前にはカフェインやアルコールを控え、快適な寝室環境を整えましょう
  3. タバコやカフェインを控える。タバコに含まれるニコチンやカフェインに含まれるテオフィリンは、血管を収縮させて血流を悪化させます。耳鳴りの予防には、これらの刺激物をなるべく避けることが大切です
  4. 静か過ぎる環境は避ける。静か過ぎる環境では、耳鳴りの音がより強く感じられてしまいます。耳鳴りに悩む人は、自然の音や癒しの音楽などを聞くことで、耳鳴りの音に気を取られないようにしましょう。
  5. 食生活に気を付ける。食生活は血液の状態や血圧に影響します。耳鳴りの予防には、塩分や脂質の摂り過ぎを避け、ビタミンやミネラルなどの栄養素をバランスよく摂ることが重要です。耳の神経を保つためには栄養素が不可欠です。
  6. 適度な運動をする。運動は血液の循環を良くし、ストレスを解消する効果があります。耳鳴りの予防には、ウォーキングや水泳などの有酸素運動がおすすめです。

耳鳴りを和らげる方法はあるのでしょうか

東洋医学ではそれぞれの身体の体質から耳鳴りの原因を考え、アプローチしていき、身体全体が健康になり、そのことにより耳鳴りによる悩みの少ない生活ができるようにしていきます。

耳鳴りに漢方薬はどのように効くのでしょうか?

漢方薬は、耳鳴りの原因となる体のバランスの乱れを整えることで、症状を改善することが期待できます。漢方の世界では、耳鳴りは主に以下の2つのタイプに分けられます。

  • 水分代謝の異常による耳鳴り:体内に余分な水分が溜まって、耳の中に水がたまったり、水の流れが乱れたりすることで、耳鳴りが起こると考えられます。この場合は、水分代謝を改善するような利尿作用のある漢方薬が効果的です。
  • 血液循環の異常による耳鳴り:血液の流れが滞ることで、耳に栄養や酸素が十分に届かなかったり、耳の中に血が溜まったりすることで、耳鳴りが起こると考えられます。この場合は、血液循環を促進するような作用のある漢方薬が効果的です。

耳鳴りに効く漢方薬は、症状のタイプや体質によって異なります。漢方薬は「この病気にはこの薬」という対応が一通りではなく、個人に合わせて処方されることが多いので、服用する前には必ず医師や薬剤師に相談してください。

耳鳴りでお悩みの方へ
漢方の千幸堂薬局のアプローチ
  • 水分代謝を良くするために耳の中の水を取り去り、水の流れを作り、利水作用のある漢方処方します。
  • 血液循環を良くして耳に栄養や酸素を届けるようにします。

耳鳴りの漢方薬にはどのようなものがありますか?

漢方薬で耳鳴りを和らげる方法はあります。耳鳴りの原因はストレスや難聴など様々ですが、漢方薬は体質や症状に合わせて選ぶことで効果が期待できます。

  • 五苓散(ゴレイサン):体内にある余分な水分を尿として排出させる利尿作用があり、水分が耳に溜まって耳鳴りを引き起こす場合に効果的です。
  • 半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ):めまいや耳鳴りを伴うメニエール病や突発性難聴に効果があるとされる漢方薬です。血行を改善し、耳の内部の圧力を調整します。
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ):ストレスや不安が原因で起こる耳鳴りに効果があります。神経を鎮めて気持ちを落ち着かせる作用があります。
  • 加味帰脾湯(カミキヒトウ)貧血や体力低下が原因で起こる耳鳴りに効果があります。血液の量や質を改善し、体力を回復させる作用があります。
  • 抑肝散(ヨクカンサン):肝気鬱滞という状態で起こる耳鳴りに効果があります。肝気鬱滞とは、感情の抑圧やストレスなどで肝の働きが低下し、気の流れが滞ることです。抑肝散は肝の働きを高めて気の流れを改善する作用があります。
  • 釣藤散(チョウトウサン):高血圧や動脈硬化が原因で起こる耳鳴りに効果があります。血圧を下げて血管を柔らかくする作用があります。

漢方薬は1〜2ヶ月継続することで徐々に効果が出ることが多いですが、耳鳴りを伴う疾患の場合もあるので、耳鳴りが長く続いているのであれば、まずは早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

耳鳴りに漢方薬を使用した場合に考えられる副作用とは?

耳鳴りに漢方薬を使用した場合に考えられる副作用とは、漢方薬の種類や服用量、体質などによって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

  • 胃腸の不快感:漢方薬は多くの生薬を配合しているため、胃腸の働きに影響を与えることがあります。胃痛や吐き気、下痢や便秘などの症状が出ることがあります。特に、空腹時や食後すぐに服用すると、胃腸に負担がかかりやすいので注意が必要です。
  • 発疹やかゆみ:漢方薬に含まれる生薬に対してアレルギー反応を起こすことがあります。皮膚に赤みや発疹、かゆみなどの症状が出ることがあります。特に、生薬の中には毒性の強いものもあるので、服用前に成分を確認することが大切です。
  • 頭痛やめまい:漢方薬は血流や水分代謝に影響を与えることがあります。そのため、血圧や血糖値の変動、水分の過剰摂取や不足などによって、頭痛やめまいなどの症状が出ることがあります。特に、高血圧や糖尿病などの持病がある場合は、服用に注意が必要です。
  • その他の症状:漢方薬は体のバランスを整えることを目的としていますが、その過程で一時的に症状が悪化することがあります。これは初期反応と呼ばれる現象で、体が漢方薬に適応しようとする自然な反応です。しかし、症状が長く続く場合や、重篤な場合は、服用を中止し、漢方専門の薬剤師に相談することが必要です。

漢方薬には副作用の可能性がありますので、服用する際には注意が必要です。また、漢方薬は西洋薬と併用する場合には、相互作用や効果の増減などの影響があることがありますので、必ず医師や薬剤師に相談してください。

耳鳴り和らげる

64歳女性、仕事中に急に耳鳴りが始まり、焦って病院へ行きました。突発性難聴を診断されて、ステロイドを処方されました。しかし、耳鳴りは半分くらいまで小さくなったところで止まり、そのあとは変わらなくなりました仕事が忙しく、自分の食事は1日に2回しか食べておられませんでした。また不眠も続いていた方でした。

いつまでも、ステロイドを飲むことはできませんし、抗ウイルス剤と、亜鉛と、安定剤が処方されましたが、状態が変わらないので、漢方の処方を相談に来られました。

この方は、ストレスが多かったので抑肝散という漢方と血液を造血する四物湯という漢方を出しました。そうすると1か月たつ頃に耳鳴りが少なくなったことに気が付かれました。また睡眠の質も良くなられました。その後は漢方をやめて、耳の栄養となるコンドロイチンだけを続けておられます。

身体全体のバランスを取っていくことが大切だと思った症例です。

千幸堂はご自分の身体をご本人がコントロールできるようになることを目指しています。

まとめ

耳鳴りは身体の気、血、水のバランスが崩れて起こる症状す。

西洋薬のステロイドや、循環改善剤、利尿剤、抗ウイルス剤だけでは完全に耳鳴りを戻すことができません。また、無理をすると再発する症状だということも忘れないでください。

千幸堂が目標にするのは、耳の機能や神経を、ストレスや疲労や老化の状態が起こっても最後まで守ることができるようにしていくことです

耳鳴りや難聴になると認知症も進んでいくようです。ますます老化が進みますし、耳鳴りでイライラしてしまいます。

さらに、栄養面では、コンドロイチンが有用なことがわかってきています老化を防ぐためにはたんぱく質、ビタミンなどの補給が大切になります。漢方とともにできるだけ体に負担のない栄養療法を併用して、治療していきましょう。

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自分の心と体に向き合い、心身のバランスを整えて生活するために、漢方薬局は強い味方になります。千幸堂ではメールやLINEでの問合せにも対応しているので、一度相談されてはいかがでしょうか。

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