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生理不順について千幸堂の3つのアプローチ
生理不順はまず生理が来ない。生理の間隔が35日以上かかる。あるいは20日で生理が来るなど短い。基礎体温が二相性にならない。排卵が起こらない。経血量が少ない、あるいは多い、など人により、様々なパターンがあります。
月経不順や無月経の原因で多いものは、急激なダイエットやストレスによるホルモンバランスの崩れであり、悩みや不規則な生活によって月経リズムが乱れる人もいます。 また、子宮や卵巣、甲状腺などの病気が原因になることもあります。
西洋医学の婦人科では、ピルやホルモン剤などで一時的な生理周期の調整はできますが、根本的な解決にはなっていません。そこで、東洋医学からのアプローチがおすすめです。
まずは生理不順について知ろう!種類や原因などについて
生理不順の原因には、日常の生活の疲れやストレス、ダイエット、過剰な運動など様々な要因が挙げられます。生理不順が続く場合には卵巣機能やホルモンの異常が疑われ、放っておくと不妊症の原因ともなりますので生理周期を把握しておくことは健康を管理する上でも大切な役割があります。 また原因不明の生理不順もあります。
稀発月経
個人差がありますが、生理の一般的な周期は25~38日間。39日以上あいだがあく長い周期を稀発(きはつ)月経といいます。原因は、卵巣のはたらきが不十分で、ホルモンが順調に分泌されていないことが考えられます。
稀発月経でも排卵があれば妊娠・出産が可能です。しかし、無排卵周期ではそうはいきません。
1~2ヵ月様子をみても周期が長い状態が続くようであれば、婦人科を受診して血液検査でホルモンバランスの状態を調べたり、基礎体温を測って排卵の有無を調べたりしましょう。
東洋医学ではこのタイプの生理不順は血虚とみて治療します。
頻発月経
生理の周期が24日以下という短いサイクルになることを頻発(ひんぱつ)月経といいます。原因としては、卵巣のはたらきが落ちているか、ストレスによるホルモン分泌の乱れと考えられます。
また黄体ホルモンの分泌が不十分で、排卵日から生理が始まるまでの期間が短くなる「黄体機能不全」の場合もあります。黄体ホルモンが不足すると、子宮内膜が十分に成熟しないため、妊娠しにくかったり、妊娠しても流産がおこりやすくなったりすることも。妊娠・出産を望んでいる人は、早めに婦人科を受診し、ホルモン分泌の状態を調べてみたほうがいいでしょう。
東洋医学ではこのタイプを気虚、気滞、血熱とみて治療していきます。
過長月経と過多月経
生理の期間がダラダラと8日以上続く状態を過長(かちょう)月経といい、原因として、ホルモンバランスの乱れや子宮の病気が考えられます。
ホルモンバランスの乱れが原因の場合、
- 視床下部や脳下垂体、卵巣など女性ホルモンの分泌に関係する器官になんらかのトラブルがあって無排卵周期になっている
- 黄体ホルモンの分泌が不十分なために黄体機能不全になっている
可能性があります。
また、過多(かた)月経のときは、出血量が増える、経血にレバー状のかたまりが混じる、生理痛がひどいなどの症状がみられます。これも、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜炎、子宮がん、ポリープなどの病気が原因になっているケースがあるので要注意です。
東洋医学ではこのタイプを瘀血タイプとみて治療していきます。
過少月経と過短月経
経血量が極端に少なく、ナプキンの表面に経血がわずかにつく程度で終わってしまう状態を過少(かしょう)月経といい、月経が2日以内で終わってしまう場合を過短(かたん)月経といいます。
これが起こるのは、
- 女性ホルモンの分泌量が少ない
- 子宮内膜の厚みが薄い
- 子宮自体の発育不全
- 甲状腺機能異常
などが原因になっているケースが多いです。
生理はきても排卵のない「無排卵月経」になっている場合もあるので、長いあいだ放置すると不妊の原因にも。場合によっては、ホルモン剤などでの治療が必要なこともあります。
東洋医学では、このタイプを陽虚、血虚、とみて治療してきます。
プレ更年期の生理不順
卵巣の老化は、35才ごろから少しずつ始まっています。更年期の前段階のプレ更年期(30代後半~40代ぐらい)で、生理周期が乱れたり、経血量が減ったりといった症状がある人は、閉経に向けての変化がすでにおこっているのかもしれません。
閉経はふつう50才前後ですから、早くから更年期のような状態が始まると、老化も早くなります。そのため、不足する女性ホルモンをおぎなう治療が必要な場合もあります。
東洋医学ではこのタイプを腎虚とみて治療してきます。
症状によって違う!生理不順におすすめの漢方とは
生理不順の治療で漢方を処方してもらう場合、症状によって必要な種類は変わってきます。基本的な漢方の使い方を理解できるよう、症状別に有効な漢方を紹介していきます。
稀発月経
この人の証は「血虚(けっきょ)」です。人体に必要な血液や栄養が不足している体質です。食生活が悪かったり、胃腸機能の低下、出血、慢性疾患などにより、血が不足しているため、生理周期が遅れます。
生理の量が少ない、経血が淡紅色、白っぽい舌などが、この証の特徴です。髪の艶がない、爪が割れやすい、目が乾燥するなどの症状があります。
漢方薬で造血して、生理周期を調えます。処方は四物湯(しもつとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などを使います。千幸堂では「婦人宝」という漢方のシロップを使います。この中には血液を増やす「阿膠」という生薬が含まれていて造血作用があります。
冷えを伴うようなら「陽虚」です。寒冷により血の流れが停滞するため、生理が遅れます。体を温めて血行を促す漢方薬で生理不順の治療をします。当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)や八味地黄丸(はちみじおうがん)などで陽気を補い、生理を安定させます。
頻発月経
生理の間隔が短く、生理が終わってしばらくしたら、すぐ次の生理が来ます。経血は鮮血ではなく淡紅色です。生理痛はさほど重くありませんが、量が多いので疲れます。舌は白っぽい色をしています。
まずは、「気虚(ききょ)」です。生命エネルギーを意味する「気」が不足している体質です。気の機能の一つに、血など人体に必要なものが体外に漏れ出ないようにコントロールする働き(固摂作用)がありますが、気虚になるとこの力が弱まり、出血しやすくなります(気不統血)。このため生理周期が早まります。過労、生活の不摂生、慢性疾患などにより気を消耗している状態です。もともと虚弱体質の場合もあります。食欲不振、息切れしやすいなどの症状がみられることもあります。
この体質の場合は、気を補う漢方薬で生理不順を治療します。代表的な処方は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。服用すると、生理周期、経血の量、色も改善されます。
夢を見る、不眠があるなど血虚の症候もみられる場合は帰脾湯(きひとう)を使います。
気虚以外に、「血熱(けつねつ)」証で頻発月経になる場合もあります。血熱は、熱邪が血に侵入した証です。熱邪の影響で出血が促され、生理が早く起こります。精神的なストレスや、味が濃く脂肪分が多い食生活によって熱邪の勢いが盛んになって生じる場合の「実熱」と、長期の体調不良などによって陰血が消耗し、相対的に熱の勢いが強くなる「虚熱」とがあります。実熱の場合は温清飲(うんせいいん)などで血熱を冷まし、虚熱の場合は三物黄芩湯(さんもつおうごうんとう)などで陰血を補い、生理を安定させます。ストレスの場合は、加味逍遙散(かみしょうようさん)も使います。
過長月経と過多月経
生理が長く続いたり、1時間でナプキンがもう一杯になってしまうくらい経血が出てしまったりすることがあります。
ホルモンバランスが悪く、月経が止まらないのは「気虚」と考えられます。生理周期も早まりますが、生理自体も止まらなくなります。気を補う代表的な処方は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。服用すると、生理周期、経血の量、色も改善されます。
また、経血の量を調整するには、芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)や田七人参(でんひちにんじん)などを服用してもらいます。子宮筋腫のある方や、子宮内膜症がある方はこのように瘀血を改善していく漢方薬が良いです。
過少月経と過短月経
生理の期間が異常に短い場合は、体内に痰湿(過剰な水分や湿気)がたまっている証と考えます。多食、食事の不摂生、過度の飲酒などにより、この証になります。痰湿が血の流れを阻害するため、経血量が少なくなります。他にも、経血が淡紅色で粘稠、肥満傾向、帯下が多い、べっとりとした白い舌苔、腹部膨満感、吐き気、口が粘るなどの症状があります。
痰湿を摂る場合、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や五苓散(ごれいさん)と一緒に増血する必要もあるので婦人宝(ふじんほう)と一緒に組み合わせて服用していきます。
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